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村田和人(むらた・かずひと)

コンピレーションアルバムに収録されるということ(1364)

以前に何回か書きましたが、コンピレーション(コンピ)のアルバムにご自身の曲が収録されることに対して、山下達郎さんが激しく抵抗なさっているようです。奥さんの竹内まりやさんの曲も同様のようです。

(また、配信についても、同様に抵抗なさっているようなのですが、配信については機会を改めて書きたいと思います。)

 

コンピレーションアルバムへの収録を拒んでいる、その理由は、正確ではないかもしれませんが、

 

「収録されると、その曲ばかり聴かれるようになり、その曲しか世の中に残らなくなる」

 

ということだったのかと思います。ようするに、(コンピではなく)自分のCDLP等で聴け、とおっしゃるのでしょう。

 

しかし、村田作品を題材に、ここでは2点によって反論したいと思います。

おそらく、村田作品で、最も多くコンピレーションアルバムに収録されている曲、それは、「一本の音楽」でしょう。次いで、「電話しても」でしょうか。では、これらの作品を例として使って、以下書いてみたいと思います。

 

1.実際村田さんの作品について「その曲しか世の中に残らなくなる」という状態になっているか?

 

これは、当方が村田ファンだからそう思うのかもしれませんが、そうはなっていない、と考えます。

例えば、客観的な証拠としては、(上記2曲が収録されている初期2枚だけではなく)ほとんどのCDは販売し続けられていますし、再発もされている。CDが再発されるということは、買っている人が存在するということでしょう。また、配信もされています。そして、あえて書きますが、ご本人の死後にもかかわらず、です。

要は、他の作品が聴き続けられるかどうかは、コンピレーションアルバムへの収録の有無だけが問題なのではなく、結局作品の魅力次第なのだと思います。

もしも、「いやいや、そんな短期的なことを懸念しているのではなく、100年後、200年後の話なんだ」ということであれば、それは、その時代に生きているはずもない当方が判断できる話ではなくなりますので、コメントは差し控えます。

 

2.逆にコンピに収録されるというメリット

 

山下達郎さんほどになれば、日本人ならば、誰でも知っている、誰でも聴いたことがある、ということなのでしょう。仮に、音楽に詳しくなくても、最近の若い人でも。話題もなりやすいので、CDを聴いてみようか、ということにもなりやすいと思います。

しかし、村田さんとなると、そうとは言えません。すなわち、特に音楽に詳しくなくても知られている、そういうミュージシャンではない。逆に言えば、1980年代ごろの音楽に詳しくないと、知らないだろう、ということです。

となると、村田作品に触れてもらうためには、何らかの「きっかけ」が必要です。他の人などに紹介してもらうとか、村田作品をたまたま耳にするとか。この後者の1つの例が、コンピのアルバムになると思います。コンピのアルバムがかえって村田作品に触れてもらえるいい機会になると思うのです。逆にコンピでもなければ、村田和人というミュージシャンを聴いてもらえる可能性は低い(特に、1980年代当時を知らないような若い人たちには)、と残念ながらいえそうです。

 

ということで、結論としては、コンピレーションアルバムに村田作品が収録されるということは、肯定的にとらえています。

そして、コンピのアルバムで村田作品に関心を持っていただいた方は、Spotifyででも、1st, 2nd, 3rdのアルバムだけでも結構なので、ぜひ聴いていただければと思います。

よろしくお願いします。

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