最近、次の本が刊行されました。
シティ・ポップに愛をこめて 名曲・名盤ルーツ探訪の旅
木村ユタカ
シンコーミュージック・エンタテイメント
2022年
2400円+税
日本のシティ・ポップの曲を紹介し、1曲ごとに、その「もとねた」または「参照されたであろう」洋楽を並べて紹介するという本です。
(ただし、大瀧詠一作品は、同著者の前著『ナイアガラに愛をこめて 大瀧詠一探訪の旅』にて紹介されており、この本には掲載されていません。)
そのような企画に対し、共感できるか、賛同できるかは、さておいて、われらが村田さんの作品も20曲も取り上げられています。しかも、ありがちな「初期のアルバム5枚」に限られていない、という点もうれしい点です。
せっかくですので、ぜひ、書店などでご覧いただき、「そうそうこの曲に確かに似てる」とか「いや、この曲は違うだろ」などと楽しんでいだければと思います。
よろしくお願いします。
あ~、暑い、もう夏か?
ということで、村田さんのアルバムを聴こう。と思ったときに、さて、どのアルバムを選びましょうか? そして、選ぶ時の理由は?
大抵は、その時の気分で選ぶということなのだと思いますが、それに、発表された当時の当方の状況や記憶なども加味されて、選んでいるのだと思います。
そして、様々な要素のせいで、聴くアルバムに結局かたよりが生じて、個人的には、21世紀になってからの『Now Recording』以降のアルバムは、聴く機会が少なかったりします。
もう少し、システマティックに選んで聴いてみてもいいのかな、かたよりを減らすような工夫をしてもいいのかなと、現時点では思っている次第です。
皆さんはいかがでしょうか?
今回は、安藤秀樹という歌手のネタから始まりますが、しばらくすると村田さんにたどり着きますので、お赦しください。
ご存じかもしれませんが、安藤秀樹という歌手がいます。作詞家としての活動から始まり、1986年には歌手としてもデビュー、永らく活動歴があります。Spotifyには、もともと『ADACHI』という8枚目のアルバム(東京都の足立区ご出身のようです)しか配信されていませんでしたが、ふと見てみたら、1枚目から、昨2021年に発表された『Can't you hear me & All Time Best』まで、配信に追加されており(ただし、昨年のアルバムについては2枚組のうちDISC 1のみ)、これで、2枚のベスト盤『GOLDEN☆BEST Limited 安藤秀樹 〜ダウンタウンからの贈り物』(2016年)、『GOLDEN☆BEST Limited 安藤秀樹 〜ダンディからの贈り物〜』(2017年)以外のすべてのアルバムが収録されたことになりそうです。個人的には、1枚目のアルバム『ZOO PICNIC』(安部隆雄・編曲)が好きで、その後の作品も追っていたということがあります。なお、編曲家の安部隆雄さんはベーシストで、安部王子と呼ばれることがあります。そう呼ばれる理由までは知りませんが。
さて、安藤秀樹の配信の中に、「アルバム未収録音源」という見慣れぬ名前のアルバムがありました。これは実際にはアルバム名ではなく、その表現のとおり、シングルやそのc/wなどアルバム未収録の作品を集めた、配信オリジナルのコンピレーションです。これはすごい。確かに、以前、安藤秀樹についてシングル作品がアルバムに収録されているかどうかを調べたことがあって、別に安藤秀樹さん特有の現象ではないのですが、結構シングル作品とそのc/wがアルバムに収録されていないなという感じを受けていました。そういう意味では、こういった「アルバム未収録音源」が配信されるのは大変うれしいことです。実際、要望もかなり多かったのではないでしょうか?
ただし、完全に確認できたわけではありませんが、シングルの中でも「笑いとばせ 泣きまくれ」は収録されていないようです。『GOLDEN☆BEST Limited 安藤秀樹 〜ダンディからの贈り物〜』にすでに収録されているからということかもしれません。ただ、このアルバムは配信されていないので、「笑いとばせ 泣きまくれ」は配信では聴くことができないということになります。ぜひ2枚の『GOLDEN☆BEST Limited』も配信していただきたいものです。
さて、ここから話はやっと村田さんに向かいます。
もう言わずもがなでしょうが、村田さんでも「アルバム未収録音源」という配信ができないか、ということです。いや、村田さんの場合、シングルやそのc/wは「オリジナルカラオケ」も含めて、ほとんど各アルバムのボーナストラックに収録されているんではなかったでしたっけ? 確かに「ほとんど」そうですが、しかし、すべてではありません。とともに、「オムニバス収録曲」という鬼門とも呼べるアルバム未収録作品が数多くあります。それらを集めて、村田盤『アルバム未収録音源』を配信していただけないものでしょうか?
どうか、よろしくお願いいたします。
今まで触れたことはありませんでしたが、このテーマはタブーでしょうか?
このお二人、「夏っぽい」という面では近いところもありますが、接点は今まであったのでしょうか?
「師匠」の山下達郎さんが、やはり音楽的には近いところにあるものの(というか、はっきりいうと、角松さんが山下フォロワーのお一人だと言っていいでしょう、別にけなしているわけではありません)、角松敏生さんとの実際の接点がなかったこともあって、村田=角松という直接の関係も、なかったのではないでしょうか?
では、「ワンクッション」置けば接点があるんじゃないか、と思い、村田さんの方から手を伸ばすと、杉真理、伊豆田洋之、安部恭弘、山本圭右、濱田金吾、松下誠、斎藤誠、鈴木雄大、小板橋博司、杉山清貴、河内淳一などなど、それでも、どうも角松敏生とつながりません。
しかし、可能性がないわけではなりません。
ご存じかもしれませんが、1990年代半ばにNUTS(ナッツ)という元JADOESの平間あきひこ(Keyboards)が作ったユニットがあり、ボーカルに曽利ケイコのち斎藤友美という人を迎えていました。「ナッツ」というユニット名は、おそらく「夏」ですね。さて、このユニットの1枚目のアルバム『TICKET TO HAPPINESS』(1995年)が配信されており(2枚目の『TWO OF US』(1996年)も配信されています)、その中の、1984年にシングルとしても出されている「夏がまた来るね」という曲で、村田さんのコーラスを聴くことができます。クレジットを確認したわけではありませんが、まず間違いないと思います。Spotifyでも聴くことができますので、お試しください。なお、シングルのバージョンのほうはYouTubeで確認したところ別アレンジで、村田さんのコーラスはありませんでした。
これは、当時聴いたことがあるわけではなく、つい最近聴いて気づいた次第です。なお、NUTSの2枚のアルバム中、村田さんのコーラスが聴き取れた作品は、この1曲だけでした。
JADOES(も当方はよく聴いたことはありませんが)までくれば、さて、角松敏生までもう一息です。さらに調べてみましょう。
なお、実は、「杏里」という接点が存在するのですが、これも調べきれていないので(とともに、杏里はそもそも聴いたことすらないので)また後日。
最後に一応基本データを。
村田和人:1954年生まれ、1982年デビュー(アルファ・ムーン)
角松敏生:1960年生まれ、1981年デビュー(RVC)
最近気づいたのですが、Spotifyの配信の中に『午後のボッサ カフェ・ビートルズ』(2010年)というコンピレーションアルバム(オムニバスアルバム)が含まれており、この中に、村田さんの作品が1点含まれています(12曲目)。
・Eight Days A Week
この曲が存在するということは、以前ご紹介していましたかね?
取り急ぎ以上まで。