今までも何度か書いてきていることですが、シングル曲(シングル・バージョン)やシングルのB面(CDSの場合にはc/w)の曲は、アルバムに収録されないことがしばしばあります。そして、村田さんの場合には、幸いなことに、そういった曲は、ほとんど、ボーナストラックとして収録されています。
ただ、個人的なことを書きますと、村田さんの各アルバムのボーナストラックをよく聴いているかというと、実はそうでもありません。ボーナストラックは、通常、もともとの収録曲のあとに収録されていますが(もしかすると、他のアーティストのアルバムではそうではないケースもあるのかもしれませんが)、聴くことが少ないという理由は、例えば、以下のようなことが挙げられます。
1.時間的に、ボーナストラックまでたどり着かないで聴き終えてしまう。
2.もともとのアルバムにはないボーナストラックを続けて聴くと、自分が持っているそのアルバムの感触を乱すので、あえて、ボーナストラックを聴きたくないと思って、やめてしまう。極端な言い方をすれば、ここで終わりのはずなのに、余計な曲がある、くらいの感度になる。「そのアルバム」を聴きたいと思って聴いているのに、「そのアルバム」に収録されていなかった作品まで聴かされる、という感度。
3.2点目は当方の印象・受け止めという、ごく主観的な点でしたが、逆に客観的にも、アルバムとしてここで終わり、という構成にしているはずなのに、そのあとに別な作品が続くのは、せっかくのアルバムの構成を壊す、ということ。(ただ、この点については、すでに、もともとレコードで発表されてのちにCD化されている初期の3枚の場合、A面・B面が連続して再生される場合の違和感、という問題もあることでしょう。)
なお、この2点目・3点目は、別の独立した作品を聴いていると、意図的にあえて「考えれ」ば、「解決」するの(「解決」するはずなの)ですが。
その結果、ボーナストラックになる前はほとんど聴いていないのはもちろん、ボーナストラックになっても聴きなれない、という状態のままになってしまっています。さらに、どのアルバムにどのボーナストラックが入っているかも覚えられない、という事実も、聴きなれない状態に拍車をかけていると思われます。
それはそれとして、村田さんのシングルのB面には、英語詞が多いように思います。多いといっても、次の3作品ですが。それでも、アルバムの作品に英語詞がほとんどないということに比べると、英語詞の割合が高いと思います。
・UP TO LOVE(作詞:Ralph McCarthy、作曲:村田和人、編曲:村田和人)
・1984年のシングル「WEEKEND LOVE」のB面
・『MY CREW』(2006年盤、2012年盤)にボーナストラックとしてに収録
・Dance With Me (作詞:John Hall、作曲:Johanna Hall、編曲:村田和人)
・1975年のOrleans(アメリカのバンドであるオーリアンズ)のカバー曲
・1985年のシングル「Show Must Go On」のB面、このシングルはA面がそもそも英語詞です
・『Showdown』(2006年盤、2012年盤)にボーナストラックとして収録。なお、「Show Must Go On」も『Showdown』です
・In The Southern Sky(作詞:CINDY、作曲:村田和人、編曲:村田和人)
・1987年のシングル「湾岸ウィング」のB面
・『Boy's Life』(2006年盤、2012年盤)にボーナストラックとして収録
この3曲の中では、個人的には、特に「UP TO LOVE」が気に入っています。
なお、Dance With Meの作詞:John Hall、作曲:Johanna Hallですが、確かに村田さんのCDでのクレジットでは、こう記載されています。しかし、Wikipediaの英語版を読んでみると(特に「Composition」の節)、
https://en.wikipedia.org/wiki/Dance_with_Me_(Orleans_song)
むしろ逆ではないかという気はします。おそらく原曲のクレジットには、詩曲あわせて、区別されずに2人の名前がJohn, Johannaの順に並んで記載されているのではないかと思います。