村田さんのアルバムについてのアルバムレビューなど、いままでたくさん書かれ、あちこちの媒体に掲載されてきていると思います。さらに、村田さんのインタビューや村田さんの作品を例のうちの1つとして取り上げた記事なども、いままで雑誌等に掲載されているのではないかと思います。しかし、今となっては、一般の人間がそれらを実際に目にすることはほとんど無理ではないでしょうか?
昔の音楽雑誌が公立図書館に所蔵されている可能性も低いと思いますし(国立国会図書館は別かもしれません。一般の公立図書館は、一定期間経過後は雑誌のバックナンバーなどは処分してしまっているでしょう)、CDショップ・(昔の)レコード店で、無料で配布されているような(定期刊行の)業界誌・業界紙?などというものにいたっては、国立国会図書館でさえ収集対象としていないのではないかと思います。その業界誌・業界紙を刊行している出版社等が国立国会図書館に寄贈しているとも思えません。
そこで、これも「村田本」の一部分のアイデアなのですが、そういったレビューや記事などをできる限り集めた「章」を作っていただきたい。
特に1980年代の古い記事・レビューなどは、探せば、かなりたくさん発見できることでしょう。
それらを拾い集めて本の一部としていただきたいところなのです。
どうぞよろしくお願いいたします。
村田さんの作品で具体的に探しているものがあるわけではないので、ある種の「遊び」なのですが、ヤフオクで「村田和人」を検索してみると、かなりヒットします。250件ほどで、その中には、村田さんご本人の作品ではないものも含まれていたりしますが、それにしても驚く数です。
それだけ、村田作品が世の中に出回っているのだと思います。
他方、Amazonやペットサウンズレコードなど、「新品」の入手可能性は次第に限られてきているように感じます。
購入したいアルバムなどがあるかたは、まだ見つかる今が大切ですから、急ぎましょう。
今回『ひとかけらの夏』が再発されましたが、これで「一本の音楽」は何種類あることになったのでしょうか?
Spotifyで見てみると
2002Remaster(ベスト:Complete EP Collection ~Moon Years~)
2006Remaster
2012Remaster
2020Remaster(ベスト:一本の音楽~Moon Years~)
2022Remaster
と最低5種類あります。
Spotifyでは配信されていませんが、2006年盤より前にCD化されている1985年盤(32XM7)と1994年盤(AMCM-5008)も併せれば、7種類となります。
村田さんの他のベスト盤にも収録されていますね。おおもとのレコード『ひとかけらの夏』に収録されたバージョンもあります。
さらに、多くのアーティストの作品を集めたコンピレーションアルバムにも収録されているものが間違いなくあるでしょう。
これだけあると、どの「一本の音楽」がどの「一本の音楽」なのか、さっぱり聴き分けられないと思います。少なくとも当方は、です。
例えば、FMで流すことがあっても、どのアルバムからの作品なのかは、通常紹介しないと思います。
となると、もはや、これだけたくさんの種類があることには、あまり意味がないということになりませんか?
別に、制作しておられる側を揶揄しているのではなく、聴いている当方の側の混乱した気持ちを示しているだけですので、お気にせずに。
今さらですが、Wikipediaを見ていましたら、山下達郎さんのシングル「風の回廊」(1985年)のB面に収録されている「潮騒 (LIVE VERSION)」に、村田さんのクレジットがありました。具体的には、以下のとおり。
潮騒 (LIVE VERSION)
作詞:吉田美奈子、作曲・編曲:山下達郎
('84.1.6 大阪フェスティバルホールにて収録)山下達郎: Lead Vocal & Electric Piano
青山純 : Drums
伊藤広規 : Synth Bass
椎名和夫 : Electric Guitar
野力奏一 : Acoustic Piano
中村哲 : Synthesizers
佐野公美 : Background Vocal
森真帆 : Background Vocal
村田和人 : Background Vocal
この曲は、アルバム『RARITIES』に「ニュー・リミックス」で収録されているので聴いてみましたが、う~ん、やはり村田さんの声はよくわかりませんでした。
村田さんご本人も、2003年のオムニバス盤『CITY POP〜WARNER MUSIC JAPAN edition』で、「村田和人 with 安部恭弘&木戸やすひろ」名義で「潮騒 (The Whispering Sea)」をカバーしておられるので、お気に入りの1曲だったということなのではないかと思います。それも、このようにLIVE参加のご経験から来ているのかもしれません。
最近、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』(オリジナルは1982年3月21日発表)の40周年盤が発売されて話題になっていて、雑誌の特集なども出されています。すでに、何種類かこのアルバムを持っている者としては、さすがにもういらないという感じですが、特に初めてのかたにとっては、入手するいい機会ですね。まさにこの「40th Anniversary Edition」はSpotifyでも聴くことができます。(今回の発売を機に、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』は初めて配信された。)
同じ1982年に村田さんがデビューしていますので(「電話しても」(1982年4月21日)、『また明日』(1982年6月21日)。だから『ひとかけらの夏』のSACDが今年出されているわけです)、偶然ではありますが、大瀧・山下のお二人は、ほぼ同時期に並行してレコーディングしていたということになるのでしょうか。面白いことです。
何か、この2つのレコーディングの間で、接点というか連絡みたいなものはなかったのでしょうか? 興味がありますね。例えば、村田さんは『ナイアガラ・トライアングルVol.2』を事前に知っておられたのか、知っていたとしてどの程度か、とか。まさか、そのメンバーの1人杉真理さんとのちにユニットを組むとは思ってはいなかったでしょうけれども。
なお、山下達郎さんは、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』には、「OHTAKI's Side」ですら、まったく参加していません。
話はそれますが、『ナイアガラ・トライアングルVol.2』で佐野元春、杉真理を選んだ大瀧詠一さんは、2人ともすでに上り調子であったとはいえ、また2人とも大瀧さんと同じソニー系のレコード会社所属だったという幸運な偶然はあったとしても、これだけの才能を選びだしたという非常な慧眼を持っていたと思います。とはいえ、その慧眼がより驚異的に発揮されたのは、むしろ『Vol.1』なんでしょうね。