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村田和人(むらた・かずひと)

永く聴き続けること(1157)

以前にも同じようなことを書いたかと思うのですが、音楽作品を永く聴き続けるというのはなかなか難しい。

 

当方の場合、永く聴き続けている作品が村田作品となるわけですが、他に聴き続けている歌手としては、以前にも書いた、伊豆田洋之、西司、あたりになります。他方、山下達郎は、古い作品はなお聴いているものの、せいぜい「Pocket Music1986年)」までで、それより後の作品は、ほとんど聴いていません。この差は、どこで出てくるのか? 特に、村田作品は、現在に至ってもなぜ聴き続けることができているのか? なお、当方の場合、他にも、初期の数枚のアルバムを聴いて、以降は必ずしも聴き続けていないという歌手のなんと多いことか。

 

村田さんに関して書くと、やはり大きなきっかけは、13年ぶり2008年の「Now Recording」で、これが発表されなかったら、今のようには聴いていないだろうと思います。2008年当時は、すでに、初期5枚について「2006年盤」のCDが発売されていたわけですが、当方の場合、買おう、手許に置いておこうなどという気持ちにもならず、「2012年盤」が出て、とうとう買おうと思ったくらいです。それは、「Now Recording」の影響を受けた結果です。

 

そういう意味では、「Now Recording」の意義はすごく大きく、また聴いてみようという気持ちを強く引き起こしたわけで、発表していただけたことをすごく感謝しています。とともに、「永く聴き続ける」ということが、非常に偶発的なものに頼っているということがあるんだな、と思わずにいられません。

 

村田さんだから、あえて「カセット・テープ」と書くというわけではありませんが、かつての「カセット・テープ」のように(とともに、それよりもはるかに大量に)、自分の好きな音楽をまとめて持ち運べるという「スマートフォン」という便利なものの存在も、「永く聴き続ける」ことを促進している面があると思います。

 

他方、最近の主流である「配信」は、「永く聴き続ける」ことに貢献するでしょうか、それとも、かえって障害になるでしょうか? それは、もうしばらく様子を見ないととわからないかもしれません。というのも、「配信」は便利になっている分、一作品一作品の価値を下げているのではないか? という疑念がやはりあるからです。

 

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