今回の再発にちなんで、ユニバーサルレコードの村田さんのページのDiscographyの部分を見てみたのですが、No.1220でおそれていたことが、すでに起きています。
https://www.universal-music.co.jp/murata-kazuhito/discography/
何かというと、『空を泳ぐ日』(1990年)が挙げられていないということです。
『空を泳ぐ日』は、前回発売したものは(他の2枚とともに)すでに品切で(確かに30年前と古いものですから)、今回は再発されないのですから、掲載する必要はないのでしょう。また、「FLY HIGH RECORDS」盤(2011年)は、まだかろうじて販売しているようですから(ただ、ぎりぎりだと思います)、欲しい人はそちらでどうぞ、自分で調べてね、ということなのでしょう。
それにしても、あまりにわかりにくく、不親切です。本当に、今回の再発に『空を泳ぐ日』も含めておいてほしかったな、と思います。もう、仕方ないのですが。
それと、このDiscographyを見ていて思ったのですが、ここでは挙げられているのにもかかわらず、しかも、他のCDはSpotifyではすでに配信されているのにもかかわらず、なぜ、Spotifyでは『ずーーっとずっと、ずっと夏。』と『NOW RECORDING+』が配信されていないのか? 別の配信サービスではこの2枚を配信している場合もあるので、サービスごとに差をつけることについてのユニバーサルに何か考えがあるのかもしれません。それにしても、例えば「夏3部作」のうち1枚だけSpotifyにないという点も、理解に苦しみます。
とにかく、中途半端なことをするのは避けていただきたいというのが、当方の希望です。今すぐはいいとして、10年後には、わけがわからない状態(東芝EMI/EASTWORLDからは2枚しかCDを出していなかったのではないかという誤解など)、とても不便な状態(東芝EMI/EASTWORLDの3枚のうち『空を泳ぐ日』だけが非常に入手しにくいという状態など)になると思います。そして、10年はすぐにたちます。
No.1220でご紹介した、今月10月発売予定の『GO POP』と『太陽の季節』の再発ですが、その音は、リマスターされたものなのでしょうか?
調べてみても、「リマスター」と書かれている情報は見つかりません。1650円と安価であることから考えても、リマスターはしていない、すなわち、以前のCDの音をそのまま複製したものではないでしょうか?
とはいえ「以前のCD」とは、どれのことでしょうか?
それぞれ、1988年、1989年の東芝EMI/EASTWORLD盤(CT32-5278、CT32-5464)でしょうか? それとも、2011年のFLY HIGH RECORDSのリマスター盤(ボーナストラックあり。VSCD-1722、VSCD-1723)でしょうか? 今回はボーナストラックがないところを見ると、東芝EMI/EASTWORLD盤のようにも思いますが、そうだとしたら、30年以上前の音ですから、リマスターなしであれば、異様に古いことになってしまいますね。そして、2011年のリマスターより音が「古い」という「逆転現象」になってしまい、ややこしいことこの上ない状態です。仮にそうだとした場合、今後、そのことが誰にでもわかる状態で情報として残っていくでしょうか? 10年後、中古で2011年のものと2022年のものとがあるのでどちらを購入しようかと迷って、2022年の方が音が新しいだろうからと思って買ったが、実際はそうではなかった、ちゃんとした情報があれば2011年のほうを購入したのに、というようなことになりはしないか、という懸念です。まあ、当方などの場合、リマスターかどうかの聴き分けもできないとは思いますが。
結局は、実際に発売された時点で、「帯」の記載や歌詞カードを確認しないとわからないのかもしれません。(なお、厳密に考えると、歌詞カードも以前と同じものになるのかどうかについても情報はありません。)
それにしても、いつもしつこく書いている通り、ネット上では同じような一般的な情報が繰り返しあちこちのページに掲載されているだけで、少し掘り下げようとするだけで、必要な肝心の情報が不足していて、本当にたまりません。
前回ご紹介した杉真理さんの企画に倣って、「村田和人提供曲集」を出していただけないものでしょうか?
このネタは、以前にも書いたかもしれません。
次のページによれば、村田さんの提供作品は少なくとも72曲あるようです。
72曲、全曲収録してほしいところです。無理ではないはずです。
1週あいてしまいすみません。
さて、次のCDが発売予定です。
Mr. Melody~杉真理提供曲集~
杉真理
6枚組
発売日:2022年11月23日
規格品番:MHCL-2991
レーベル:Sony Music Direct
SKU:4547366579222
販売価格(税込):¥ 11,000
なかなか面白い企画です。
収録曲を見つつ、ああ、この曲知っている、いい曲だ、などと思っていたら、村田さんの曲が1曲含まれていました。
Disc 5.
4 彼方に~ファミリー・オブ・ラヴ/村田和人
あれ、村田さんの作品で杉さんが書いた曲があったのか、知らなかったと思って調べてみますと、
1994年のアルバム『evergreen』の11曲目で、作曲ではなく、作詞でした。
11.彼方に~Family of Love~(作詞:杉真理、作曲・編曲:村田和人)
ハチロクの曲ですね。聴き覚えがありますが、タイトルを覚えていませんでした。
確かに、作詞でも「提供曲」ではありますね。
なお、杉真理作品と言うと、やはり、須藤薫さんの作品が多いですね。
須藤薫ファンとしても楽しめるCDです。
西司さんのベスト盤について書いたときに、「原盤権の問題」もあって「新録」になったということを書きました。今回は、西さんは「新録音」で対応なさったので、障害とはならなかったということでしょう。しかし、一般的には、大きな問題、困った問題だと思います。
問題は、このような権利で誰が損をし、誰が得をしているか、ということです。
例えば、権利を持っているところがCDを出しているのに、別なところからCDのいわゆる「海賊盤」がでたので、その販売を差し止める、これが最も典型的な権利の行使方法だと思います。
ところが、権利を持っているところがCDを出していない(配信をしていない)のに、他のどこからもCDが出せない(配信できない)というのが、よくある状態なのではないかと思います。
これは、その作品を聴きたいと思うリスナーも、聴かせたいと思っているミュージシャンも、権利保有者が動いてくれない限り、どうにもならない状態です。さらに、権利を持っているところもCDを出したり配信をしないということになると、その権利は全く使われていない状態になります。
すなわち、このような権利で誰も得をしておらず、リスナーとミュージシャンが非常に損をしている、ということになります。権利が存在する意味がないどころか、世の中にとっては大きな障害となっていると言わざるを得ないと思います。
現在の著作権の制度がどうなっているのかよくわからないので申し訳ありませんが、少なくとも、権利を持っているところがその権利を長期間使わずに眠らせておいている場合(すなわち、誰もその作品を聴くことができない状態で放置されている場合)、中古CDを延々と探し続けなくてはならないか、見つかったとしても法外な費用を支払わないと入手できず、聴くことができない状態になっていることがおおいわけですが、そのような場合には、その作品を聴くことができる状態に置くよう、権利者に対して求めることができる請求権があってしかるべきではないでしょうか? 請求できる者は、まずはその作品の制作者であるミュージシャン自身でしょうが、それ以外でも、聴きたいというリスナーにも請求権を認めていいのではないかとすら思います。割り切れないのは、とにかく聴きたいのに、どうしても聴くことができない、という状態があり、それで誰も得をしていないということです。
(悪口を書いているようで嫌ですが、あえて得をしている人がいるとすれば、中古品(レコード・CD)を法外な値段で販売できた人、ということになるでしょうか。)
さらに進んで考えれば、そのような「眠っている」権利はミュージシャンに移転する、あるいは、消滅する(比較的短期間で)、という制度もありうると思います。
もちろん、CD再発(またはCD化)にも、または、配信にも費用がかかりますので、その費用負担をどうするかという問題はありますが、CDではなく配信であれば、CDほどの金額にはならないのではないか、したがってミュージシャンに負担してもらうことも可能なのではないか、そうすることで意味のある制度になるのではないかと愚考いたします。実際には、どれくらい費用がかかるのかもよくわからないのですが、極端な話、「文化振興費」的な位置づけで、国が負担するという制度設計も可能かもしれません。
このようなことにするためには、何が必要なのか、法改正なのか、仕組みづくりなのか、いずれにしても、聴きたい音楽がそこにあるのに、実際には聴くことができないというケースが山ほどあるというこの状態を、何とか解消していただきたく、専門家等の皆さんのお知恵やご協力をお願いしたいところであります。よろしくお願いいたします。